遺産相続の裁判で勝つには

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  • 遺産相続の調停になった
  • 遺産相続の調停や審判でぜひ勝ちたい

では、遺産相続の調停審判で勝つにはどうすればよいでしょうか?

調停や審判の性質を理解

遺産分割について、話し合い(協議)で解決できない場合は、調停や審判の場で解決することになります。

調停と審判には前後の決まりはありませんが、通常は、まずは調停が申し立てられ、調停が不成立になると、自動的に審判に移行します。

では、遺産分割の調停や審判で有利な結論を得るためには、どうすればいいでしょうか?

それは、たんに法的に正しいと思うことを主張するだけではなく、調停や審判という手続の性質を踏まえた対応を行うということです。

この点、たんに法的に正しいことを主張し続ける代理人弁護士を見かけますが、そのような機械的、硬直的な対応では、調停や審判という手続の性質を十分活用できず、いたずらに期日を重ね、もめごとが長期化しやすいといえます。

上手な対応方法

調停や審判という手続の性質を踏まえた対応とは、具体的には、以下の3点です。

  1. 調停委員や裁判官の力を上手に借りる
  2. 効果的な書面を作成提出する
  3. 譲れない主張は維持しつつ、譲れる主張は撤回する

調停委員や裁判官の力を上手に借りる

調停や審判が当事者の話し合い(協議)と異なるのは、調停や審判が裁判所を介する手続であり、調停委員や裁判官が存在することです。

調停委員は、調停段階において、裁判官の評議を踏まえ、当事者間の話し合いによる解決を促します。

そこで、調停では、たんに自己の主張を述べるだけではなく、調停委員を通じて、相手方に自己の主張を上手に伝えてもらう、節目節目で裁判官の評議を求め争点を事実上解決する、といった工夫が大切です。

効果的な書面を作成提出する

調停や審判では、自己の主張を口頭で述べることもできますが、自己が大切だと思う主張については、書面を作成提出し、手続の中で固定化するといった工夫が大切です。

提出された書面は、裁判官の評議において十分考慮され、調停が不成立で審判に移行した場合は、審判の基礎とされます。

逆にいえば、書面としてきちんと提出していないと、評議や審判において十分考慮してもらえないかもしれません。ですので、必要に応じ、効果的な書面を作成提出することがとても大切なのです。

譲れない主張は維持しつつ、譲れる主張は撤回する

調停は、裁判所に場を移した当事者の話し合いですので、当事者が合意しない限り調停では解決を見ず、解決は裁判官(家事審判官)による審判に委ねられることになります。

ここで重要なのは、審判は、必ずしも当事者の主張に拘束されず、裁判官が後見的な見地から判断するので、当事者が納得できる結果が得られるとは限らないということです。

そこで、当事者としては、審判段階に至る前の調停段階で、自身が譲れない主張は維持しつつ、譲れる主張は撤回して、調停を成立させ、自身が納得できる成果を確保するというのも1つの考え方なのです。

ご自身でできないときは

問題は、ご自身で①~③の対応を行うことができるかどうかです。

もし①~③の対応がご自身で難しいという場合は、遺産相続の専門家に依頼することになります。

この点、遺産分割の調停や審判については、法律上弁護士しか代理できないことになっていますので、司法書士さんや行政書士さんではなく、弁護士に依頼していただくことになります。

ただ、弁護士には、遺産相続に注力している弁護士もいれば、そうでない弁護士もいますので、注意が必要です。

ご相談の流れ

この記事の監修者
弁護士・監修者
弁護士法人ひいらぎ法律事務所
代表 社員 弁護士 増田 浩之
東京大学卒。姫路で家事事件に注力10年以上。神戸家庭裁判所姫路支部家事調停委員。FP1級。

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