遺産相続で司法書士にできることーー費用や依頼すべきケースを解説

遺産相続で司法書士にできること 費用や依頼すべきケースを解説

最終更新日 2024年7月6日

遺産相続において、司法書士さんにしてもらえることは何?

ここでは、そのような疑問に答えます。

司法書士とは

司法書士さんは登記手続きの専門家です。

遺産の中に不動産がある場合、多くは司法書士さんに依頼して、名義を相続人に変更することになります。

不動産以外の遺産が多くない場合は、不動産以外も含め、遺産分割を司法書士さんに依頼することがありあります。

但し、相続人間で少しでももめている場合は、司法書士さんは関与できず、まずもめごとの解決を弁護士に依頼することになります。

遺産相続における司法書士さんの仕事

①被相続人の戸籍集め

遺産相続で司法書士にできること 費用や依頼すべきケースを解説2相続登記では被相続人の出生から死亡までの戸籍をすべて法務局に提出しなければなりません。

まずは、死亡時の本籍地を手がかりに最新の戸籍を取得します。

この場合に相続人も被相続人の本籍地を知らない場合も多いのが現実です。

「確か鹿児島に本籍を置いていた」といわれることがありますが、戸籍は「〇〇県〇〇市〇〇14番地」のように最後の数字の部分までわからないと役所は発行してくれません。

そこで、わからない場合には最後の住民票を本籍地の記載入りで取得してそこから辿っていく作業になります。

一つ戸籍を取ると「〇〇県〇〇市〇〇32番地より転籍」と記載されていますから次は〇〇県〇〇市32番地を管轄する役所にこの戸籍を請求します。

これを繰り返して出生まで辿ります。

②その他公的書類集め

被相続人の戸籍のほかに、相続人全員の最新の戸籍謄本が必要となります。

これは各1通だけですか相続人がそれぞれ自分で取得してもよいですし、司法書士さんに頼んで取り寄せてもらうこともできます。

また、被相続人の不動産登記簿上の住所から死亡までの住所の変遷をすべて証明できる住民票の除票又は戸籍の附票が必要となります。

もう一つ、新しく不動産を取得する相続人の住民票が必要です。

こちらも自分で取りに行くのが面倒であれば司法書士さんに取り寄せを頼むことができます。

③遺産分割協議書の作成

相続人間で遺産分割について合意できていれば、司法書士さんに遺産分割協議書を作成してもらうことができます。

不動産を取得する相続人は、登記申請を司法書士に依頼するための委任状にも署名捺印して返送します。

④登記申請

遺産相続で司法書士にできること 費用や依頼すべきケースを解説3司法書士は、その他申請書の作成や相続関係説明図なども作成して登記申請を行います。

費用について 

登記にかかる費用は2つの項目があります。

①実費

実費は法務局に収める登録免許税(印紙代)が、不動産評価額の1000分の4かかります。

不動産が1000万円とすると4万円です。

その他、郵送費や登記簿謄本取得費、戸籍謄本取得費の各実費がかかります。

戸籍謄本の通数などにより実費は変わりますが、登記免許税以外の実費部分は1万円程度で収まることがほとんどです。

②司法書士さんの報酬

司法書士さんの報酬は一律価格が決まっているわけではなく各事務所の報酬規定に従って計算されます。

ですから、事務所によって異なりますが、おおよその相場のイメージは10万円前後である場合が多いです。

不動産がたくさんある場合や相続関係が複雑な場合はもう少しかかるかもしれません。

どんな場合に司法書士さんに依頼すべきか、すべきでないか

相続登記の手続きは準備に時間がかかります。

仮に被相続人A、妻B、子供CDでBCDは普通に日頃会話もするし、相続の話し合いもスムーズ、不動産も自宅の土地と建物だけ、というような場合で特に急いでもいないような場合には法務局の無料登記相談や法務局のホームページの雛形を参考にしながら自分で準備して登記申請するのもよいかもしれません。

ただ、相続人が複数いる場合、被相続人の後にさらに相続人が死亡している場合、あまり話したことのない相続人がいて書類をやり直ししたりしにくいような場合、次の手続きをするために急ぎで不動産登記を完了させたいような場合には迷わず司法書士さんに依頼されることをおすすめします。

また、相続人間でもめている場合は、司法書士さんは関与できないので、まずは弁護士に相談、依頼することをお勧めします。

まとめ

今回は司法書士さんに依頼する場合について解説してきました。

不動産登記が必要な相続手続きが発生した場合、

  • 不動産以外の財産が多くなく、相続人間でもめていない場合は、司法書士さんに、
  • 不動産以外の財産が多い、または、相続人間でもめている場合は、弁護士に、

相談することをお勧めします。

最終更新日 2024年7月6日

この記事の監修者
弁護士・監修者
弁護士法人ひいらぎ法律事務所
代表 社員 弁護士 増田 浩之
東京大学経済学部卒。姫路で家事事件に注力10年以上。神戸家庭裁判所姫路支部家事調停委員。FP1級。

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