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介護による寄与分とは?認められる条件と必要な証拠について解説

介護寄与分

相続を規定する法律には、相続人の中での不公平を調整する方法がいくつか規定されています。

たとえば、被相続人の生前にたくさんの金銭的援助があった相続人を他の相続人と同様に扱うのは不公平です(特別受益民法第903条)し、これとは逆に相続人のうち被相続人の生前に特別の貢献をした場合も他の相続人と同じ扱いは不公平です。(寄与分民法第904条の2)

どちらも必ずしもそれらの事情を考慮しなければならないわけではありませんが、その主張をして不公平を調整することができます。

本記事では、後者の「寄与分」について解説していきます。

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寄与分とは?

寄与分は、特別の寄与を要件とするため単によく気にかけていた程度の世話では寄与分は認められません。

一般的には、「被相続人の事業に関する労務の提供または財産上の給付」がわかりやすい例です。

こちらはその相続人の貢献度により、他の相続人が相続する財産が増えたのですから当然といえます。

これは経済的な貢献度にあたるためわかりやすいと思います。

しかし「被相続人の療養看護」については、数字では表しにくいため難しいです。

介護による寄与分とは?

介護寄与分2「被相続人の療養看護」とは、高齢で身体が不自由になった親の介護などが代表例です。

介護は自己の生活を犠牲にして尽くすことになるため、かなりの時間と労力が必要となります。

そのため、寄与分は認められるべきだと思いますが、すべてのケースにおいて、というわけにはいきません。

介護の寄与分を認めてもらえる条件と必要な証拠

相続人には、被相続人を扶養する義務があります(民法第752条、第877条第1項)から、当然に世話をしたから寄与分が認められるわけではなく、この扶養義務で期待される介護の程度を越えていないといけません。

この程度の判断は被相続人の生前の状態にもよるため、個別具体的な判断が必要とされるのですが、大きな要素としては下記のようなものが挙げられます。

  • ある程度介護に専念しており、また一定期間の継続した事実
  • 客観的にみて介護に専念する必要性(被相続人の身体的状況など)
  • 無償で介護した事実

このような事実は当然必要とされます。

そして、これらの事実を証明するためにはその疎明資料が必要であり、一般的には医師の診断書や要介護認定の書類、介護サービスを利用していた場合にはその書類(契約書、領収書など)、さらに介護に専念していたことがわかるように日々の被相続人の様子や介護の記録などを記しておくことも必要になるでしょう。

寄与分を主張する手順

寄与分は、不公平を調整するための規定ですが、他の相続人にとっては必ずしも承服できるわけではありません。

遺産分割協議の中で介護に関する書類を提示して寄与分を主張することで「これだけしてくれたのなら仕方ないね」となればよいですが、話がまとまらない場合は家庭裁判所に調停を申し立てるというのが次の段階になります。

調停とは裁判所を通した話し合いです。

弁護士などの調停委員がそれぞれの意見や考えを聞いて話をまとめます。

最終的に話し合いでは無理な場合には審判に移行し決定されます。

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相続人でない人も寄与分を主張したい――特別寄与料制度

介護寄与分3近時の民法改正により、特別寄与料制度(民法1050条)ができました。

特別寄与料制度とは、相続人ではない親族が被相続人の療養監護に勤めるなどの貢献を行った場合に、貢献に応じた額の金銭(特別寄与料)を請求できるというものです。

たとえば夫がその父よりも先に亡くなり、その後に夫の父が亡くなった場合、妻はこれまで夫の父をどれほど介護していても、代襲相続人ではないため、遺産の分配を受けることができませんでした。

しかし、民法改正により、相続人に対し、特別寄与料を請求できるようになったのです。

特別寄与料を請求する方法ですが、まずは協議、協議が調わないときは、調停または審判によることになります。

詳しくは、弁護士にお尋ねください。

おわりに

本記事では、介護による「寄与分」について解説しました。

相続人間に不公平がある場合には「当然そうするべきだよ」と言ってもらえる関係が望ましいですし、その関係性を築くことが理想ですが、財産を前にすると必ずしもそうはいかないケースが多いのも事実です。

寄与分を主張する場合には、認めてもらうための主張方法やその寄与分の額について難しい面がありますので、弁護士に相談されることをおすすめします。

この記事の監修者
弁護士・監修者
弁護士法人ひいらぎ法律事務所
代表 社員 弁護士 増田 浩之
開所以来、姫路エリアに密着し、離婚、相続などの家族問題に注力して10年以上。現在、神戸家庭裁判所姫路支部家事調停委員。

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